2024.09.03

SC 杭を使用した場合のパイルキャップにおける埋込み部耐力に関する基礎的検討 その1 実験概要と結果(AIJ2024)

小梅慎平(ジャパンパイル)、石川一真(ジャパンパイル)、岸田慎司(芝浦工業大学)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集(関東),構造Ⅳ,pp.409-410
■発行所:日本建築学会
■発 行:2024/9

 既製コンクリート杭の杭頭接合法は,杭の主筋あるいは杭頭定着筋をパイルキャップに定着する方法(以下,定着筋方式)と,杭頭部をパイルキャップに杭径の1 倍以上埋め込む方法(以下,埋込み方式)の2 種類がある。
 埋込み部の耐力評価については,鋼管杭を用いた実験から破壊モードや耐力式を提案した研究や,杭頭接合面耐力と埋込み部耐力の耐力式を提案した研究3)などがある。しかし,埋込み部に特殊な配筋を施しているものや,補強筋の効果に検討の余地があるとの指摘4)があるものなど,規準化されるような耐力式の確立には至っていない。また,杭頭接合面の耐力と埋込み部の耐力の累加について,実験的に陽に示した研究もない。
 そこで,本研究では,定着筋方式と埋込み方式,および両方式を併用した場合の杭頭接合部耐力を実験的に確認するため,実大スケールでの水平加力実験を行った。なお,本論文で報告する実験は,埋込み部の基本的な性状を理解するため,軸力をゼロとした。

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